[目次]
・QoS
-QoSの動作
-優先度Low ( Weighted Round Robin ) 動作について
-優先度High ( Priority Queue ) 動作について
-留意事項
QoS
拠点エッジ装置からWAN向けの通信に対する優先制御機能を提供します。
IPアドレスやボート番号、または特定のアプリケーション(Office 365※、WindowsUpdate)を識別して、エッジ装置のWAN-I / Fから送信されるトラフィックデータに対して優先した送信処理機能を提供します。
QoSの動作
- LANからWANへのトラフィック(拠点間のDプレーントンネルを経由した通信のみ)に対してのみ動作します。WANからLANへのトラフィックを制御することはできません。
※ローカルブレイクアウトの通信はQoSの対象外です。 - 優先制御方式はHighとLowという形で2つの方式を持ちます。
HighはPriority Queue方式です。
LowはWeighted Round Robin方式です。 - キューイングされるパケット数は、HighQueueで1000パケットまで、LowQueueで1000パケットまでとなります。1000パケットを超過したパケット破棄されます。
- 制御対象はIPアドレス/ポート番号、識別可能なアプリケーション ( トラフィッククラス ) となります。
- QoSに適用するトラフィッククラスは、インターネットブレイクアウト、ハイブリッドWANと同時に利用することはできません。
- DSCP値の設定や引継ぎはサポートしていません。
- Cプレーンを通過するパケットは制御対象となりません。また、Cプレーン向け通信は最優先として処理されます。
優先度Low ( Weighted Round Robin ) 動作について
- デフォルトで1つ設定されており、追加で1つ加えることで、合計で2つのキューを持てます。
- WAN-I / Fに設定したQoS用の帯域閾値を超過した場合のみ適用されます。また、帯域閾値に設定した数値でトラフィック流量は抑制されます。
- 各キューで使用する帯域を比率で設定します。
優先度High ( Priority Queue ) 動作について
- 1つのQoSポリシーに対して1つ設定できます。
- WAN-I / Fに設定したQoS用の帯域閾値を超過した場合のみ適用されます。また、帯域閾値に設定した数値でトラフィック流量は抑制されます。
- 帯域使用比率の設定は不要です。
- 「High」に設定されたパケットがLANからWANに流れた場合、「Low」に設定されたトラフィックがキューイングされ「High」のトラフィックを優先して送信します。
優先度Low:Weighted Round Robin の優先制御動作イメージ
優先度High:Priority Queue の優先制御動作イメージ
WANポート設定の帯域については技術仕様書:ファイアウォール / インターネットブレイクアウト内の「トラフィッククラス、カスタムトラフィック」を参照ください。
留意事項
- 優先度Highにおいては、シンプルなPriority Queueを利用しております。そのため、Highを指定したアプリケーション通信が多く発生しますと、Highで指定されていないアプリケーション全般の通信に対して遅延やパケットロスが発生する場合があります。
- インターネットブレイクアウト、ハイブリッドWAN、QoSに、同じトラフィッククラスを選択しないでください。設定した場合動作不安定となります。また、異なるトラフィッククラスを選択している場合でも、他のトラフィッククラスですでに指定されているものと同じアプリケーションを ( トラフィッククラスで ) 指定した場合も同様です。
- アプリケーションの識別については「トラフィッククラス、カスタムトラフィック」を参照ください。
- QoSポリシーを作成した際に、自動登録されている「Default Profile」は「全ての通信」を意味します。
削除しないでください。
※ Office 365のサポート対象のアプリケーションは、こちらを参照ください。
※Windows、Office 365は、米国Microsoft Corporationの、米国およびその他の国における登録商標または商標です。
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