<目次>
・ZTP(ゼロ・タッチ・プロビジョニング)とは
-基本動作
-PPPoE接続の場合の動作
-DHCP接続の場合の動作
ZTP(ゼロ・タッチ・プロビジョニング)
手配したエッジ装置を直接初期設定する必要がなく、そのまま拠点に展開できる仕組みです。
PPPoEとDHCPの2つの手段で自動的にオーケストレーターとの接続を行い、設定情報のダウンロードを行うことができます。
基本動作
初期設定状態と動作
エッジ装置は工場出荷状態として、NTTPCの提供するISPアカウントのPPPoE設定がWAN1ポートに設定されており、かつ、DHCPクライアント機能も有効になっています。
エッジ装置のWAN1ポートにWAN回線に接続すると、NTTPC ISPアカウントによるPPPoE接続とDHCPクライアント機能によるIPアドレス取得動作を、接続成功となるまで交互に繰り返し実行します。
PPPoE接続とDHCP接続の切り替わりは自動で行われ、PPPoE接続を3回実施して、失敗したら、DHCP接続に自動的に切り替わります。
次にDHCP接続が3回失敗したら、再度PPPoE接続へ戻り、以降同じシーケンスを繰り返します。
インターネット接続が可能な状態となり、コントロールパネルでの「エッジ装置の選択」が完了した後、オーケストレーターに対してCプレーン接続を確立します。
Cプレーンが確立すると、オーケストレーターは「オンボード」または「アクティベーション」と呼ばれる管理者による「接続承認」を待ちます。
「接続承認」が行われると、オーケストレーターに設定されているエッジ装置の設定情報が自動的にダウンロードされ、エッジ装置機器の内部設定として反映されます。
初期接続シーケンスは下記の通りです。
- PPPoE接続を実施(3回失敗したらDHCP接続を実施)
- データリンク層にてセッション確立を要求
- ユーザ認証を実施(ネットワークID/パスワード)
- IPアドレス付与
- DHCP接続を実施(3回失敗したらPPPoE接続を実施)
- エッジ装置からブロードバンドルーターへDHCPリクエスト
- DHCPサーバーからDHCP ACK (必要情報を通知)
- IPv4通信開始(オーケストレーター接続)
- 「接続承認」待ち
- 「接続承認」実施
- 設定情報のダウンロード
エッジ装置との物理接続
ZTPを行うポートはWAN1のポートとなります。
WAN1にインターネットへ接続可能な回線を接続してください。
制約事項
- 「接続承認」の前にエッジ装置の設定を行ってください。WANポートの設定を行わなかった場合、ZTP時にオーケストレーターへの接続方法に関わらず、WAN-1 / WAN-2いずれもDHCP接続の設定がダウンロードされます。
- アクセス回線が2本の場合はWAN1ポートでインターネット接続を行っていただいたのちに2本目の回線を接続してください。
- WAN-1にインターネット回線が接続され、コントロールパネルからの「エッジ装置の選択」が完了した後、「接続承認」ボタンが表示されるまで、2分~15分程度を要します。
PPPoE接続
エッジ装置に組み込まれたNTTPC ISPのPPPoEアカウントを利用して、エッジ装置が直接PPPoE接続を行う機能です。
PPPoE機能自体や利用条件は「提供機能(オーバーレイ):WAN接続機能 PPPoE接続」を参照してください。
前提条件
- エッジ装置を直接ONUなど回線終端装置に接続されている、もしくは同等ブリッジされ通信可能な環境をご準備ください。
- エッジ装置からのPPPoEのセッションとして1セッションを使用します。
- 初回接続前にWAN設定が行われていない場合、ダウンロードされるエッジ装置のWAN設定はDHCP接続となります。
制約事項
- 下記表に記載のフレッツ回線(もしくは光コラボレーション回線)に対応しています。
- ZTP時には1GB程度の最新ファームウェアをダウンロードいたしますので、ご利用される回線は最低でも1Mbps程度のスループットが期待できる回線をご利用ください。
NTT東日本エリアで対応している 回線種別一覧 |
NTT西日本エリアで対応している 回線種別一覧 |
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- Bフレッツ系メニューもZTP自体は可能なものの、NTT東日本、NTT西日本からご案内されているサービス終了時期に準じますので、ご注意ください。
- フレッツ光クロスは、ZTPに対応しておりません。
留意事項
- PPPoEの認証ID、パスワードを誤って設定してしまいZTP後に通信が出来なくなった場合 、ZTP前の初期出荷状態に戻すことで再設定が可能です。
詳細は「WAN-I / Fの設定誤りの対応(ファクトリーデフォルト)」を参照してください。 - 接続環境によって(DHCP接続とPPPoEを併用しているLAN環境など)によっては、誤ってDHCP接続でIPアドレスを取得してしまう場合があります。ZTPシーケンス完了後に必ずIPアドレスの確認をしてください。
DHCP接続
エッジ装置のDHCPクライアント機能を有効にして、DHCPサーバーから払い出された情報を元にインターネットに接続して、オーケストレーターからエッジ装置の設定をダウンロードします。
DHCPクライアント機能自体や利用条件は「提供機能(オーバーレイ):WAN接続機能 DHCP接続」を参照してください。
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