QoS機能により、IPアドレスやアプリケーションによる優先制御が可能です。
ここではQoSで利用できる制御について説明していきます。
設定手順
QoSを利用するには、事前に各種設定を行う必要があります。
設定項目における設定手順及び相関関係は下図の通りです。
- WANポートの帯域設定
- カスタムトラフィック定義の設定
- トラフィッククラス定義の設定
- QoSポリシー定義の設定
- マッピング設定
なお、②③の定義設定はインターネットブレイクアウトなどと同様となりますので、「コントロールパネル(オーバーレイタイプ):インターネットブレイクアウト」内の「カスタムトラフィック定義の設定」および「トラフィッククラス定義の設定」を参照ください。
WANポートの帯域設定
QoSが動作する条件としてWANポートの帯域設定を閾値とします。
WANポートの設定を行う必要があります。
設定手順
- TOP画面 > 拠点 > 拠点一覧 > 拠点 > 拠点詳細
WANで利用している回線に併せた値を設定します。
Qosに関わるWANポートの設定項目の設定値は以下となります。
項目 | 内容 |
帯域 ( QoS用 ) |
帯域の整数値を入力 |
帯域単位 ( QoS用 ) [ Gb / Mb] |
帯域で設定した数値の単位を選択 |
パラメータ値
帯域 ( QoS用 )
設定値:帯域を示す正数値
QoSを発動させる帯域値の数字を入力します。
QoSを使用しない場合でも、ここに記載した帯域は、帯域制限という形で、機能いたします。記載した帯域以上のスループットが出なくなります。(上限帯域を設定することができます。)
帯域単位 ( QoS用 )
設定値:単位選択
帯域で指定した値の単位を指定します。
Kb、Mb、Gbから選択します。
QoSを使用しない場合でも、ここに記載した帯域は、帯域制限という形で、機能いたします。記載した帯域以上のスループットが出なくなります。(上限帯域を設定することができます。)
QoSポリシー定義の設定
エッジ装置でQoSを利用する場合に、制御したい通信をトラフィッククラスで定義し、その定義した通信とQoSの優先度を紐づけるため、
QoSポリシーを定義を作成します。
このQoSポリシー定義では、QoSプロファイルと呼ばれる優先度が異なるプロファイル ( High / Low ) があり、
トラフィッククラス定義の紐付けを行うことで、制御したい通信をHigh ( Priority Queue方式 ( 絶対優先方式 ) 高優先順位 ) と、
Low( Priority Queue方式 ( 絶対優先方式 ) 低優先順位 )のキューに割り当てることで、優先制御を実施します。
また、Lowは、最大2個作成することができます。この場合、Highの対象の通信が流れていないとき、Weighted Round Robin方式 ( 重み付けラウンドロビン方式 ) での優先処理が行われます。
設定手順
- TOP画面 > QoS > QoSポリシー > [+QoSポリシー作成]
名前を入力して作成をクリックします。
なお「DSCP引継ぎ」に関しましては非サポートであるためチェックは行わないでください。
※新オーケストレーターをご利用の場合、「DSCP引継ぎ」のボタンは表示されません。
ご利用している基盤が新旧のどちらかを確認する方法は以下のマニュアルをご確認ください。
利用しているオーケストレーター基盤の確認方法を教えてください
図の様に作成したポリシー名が一覧に表示されます。
ポリシー名をクリックするとポリシー詳細画面が表示されますので、[+QoSプロファイル作成]をクリックします。
Qosプロファイルの設定項目の設定値は次の通りとなります。
項目 | 内容 | |
名前 | 新たに作成するQosプロファイルの名称を入力 | |
QoS設定 | トラフィッククラス | 事前に作成したトラフィッククラスを指定 |
経路選択 | WAN固定 | |
優先度 | highを指定 | |
帯域使用比率 | 入力不要 | |
DSCP値 | 入力不要 ( 非サポート ) |
パラメータ値
名前
設定値:プロファイル定義の名称のテキスト
新たに作成するQoSプロファイル定義の名称を入力します。
トラフィッククラス
設定値:[トラフィッククラス]
QoSを適用するIPアドレスやポート番号、アプリケーションを指定したトラフィッククラスを選択します。
経路選択
設定値:[インターフェイス]
QoSを適用するインターフェイスを選択します。現在は[WAN]のみ対応となります。
優先度
設定値:high / lowを選択
QoSとして利用可能な制御方式を選択します。
High: Priority Queuingでの高優先処理が行われます。
Low: Priority Queuingでの低優先処理が行われます。
Lowは、最大2個作成するすることができます。
2個作成した場合には、Highの対象の通信が流れていないとき、後述する帯域使用比率に従ってWeighted Round Robinの制御を行います。
帯域使用比率
設定値:1-99
優先度Lowで使用されるWeighted Round Robinにて、QoSプロファイル1つに対するトラフィックの使用比率を設定します。
DSCP値
設定値:サポート外となります。
※新オーケストレーターをご利用の場合、「DSCP値」のボタンは表示されません。
マッピングの実施
当該エッジ装置がQoSの設定を有効にするために、最終的に設定した各ポリシーを適用させるためにマッピングを行います。
設定手順
- TOP画面 > マッピング > テナント選択 > QoSポリシー[編集ボタン]
ポリシー選択
パラメータ値
QoSポリシー選択
設定値:[QoSポリシー定義のリスト]
選択した拠点に適用したい作成済みのQoSポリシー定義を選択します。
マッピングの実施(一括設定)
複数の拠点にポリシーを適用する場合、「一括設定」機能がご利用可能です。
設定手順
- TOP画面 > 「マッピング」アイコン > テナント選択 > 「一括設定」タブ
1.表示件数を選択
- 表示件数単位が一括設定対象となり、表示件数は、20、50、100と変更可能です。
2.設定変更したい「ハイブリッドWANポリシー」又は「QoSポリシー」を選択します。
プルダウンから適用したいポリシーを選択します。
適用したい対象拠点をチェックボックスより選択します。
「一括設定」をクリックします。
3.ポップアップが表示されます。
実行したい場合はインストールをクリック(キャンセルしたい場合はキャンセルをクリック)します。
4.「一括設定」により実行された設定結果が下段の「設定結果」に表示されます。
適用に失敗した場合には、再度一括設定を実行いただくか個別設定を実施してください。
以上で、QoSポリシーの一括適用は完了です。
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